数多くロードサイド物件を扱っていますと、「生産緑地」の案件にしばしば遭遇いたします。今回は、こうした生産緑地の2022年問題に対する新たな土地活用として、東京都より『インキュベーション農地整備事業』の募集がありましたので、とりあげたいと思います。
インキュベーション農園整備事業とは
都内の生産緑地は相続税納税のためにやむなく売却される状況が続いており、2022年問題によりさらなる減少が懸念されています。そのため、今後は生産緑地の貸借や買取申出された農地の公による買取りを推進し、都市農地の活用と保全を加速する必要があると判断されたようです。
そこで東京都では、生産緑地の買取申出制度を通じ取得した農地を保全・活用するモデルとなる栽培施設を整備し、新たな栽培技術導入に関心のある農業者に賃貸することにより、農業の高収益化に向けたチャレンジを支援する事業を開始されました。
【施設の概要】
1 名称
インキュベーション農園
2 場所
東京都多摩市連光寺六丁目12番5
3 施設数
2棟<1棟あたり333平方メートル(奥行37メートル×幅9メートル)>
【対象】
都内在住で通所可能な農業者
【利用料金】
1棟あたり 155,100円(消費税込み)/年額
【賃貸借期間】
令和3年8月1日から1年間(1年を単位として引き続く2回まで更新可能)
【応募期間】
令和3年2月1日(月曜日)から令和3年2月26日(金曜日)まで
限られた農地面積で収益性の高い農業経営を実現するため、農業分野の先進的技術とICTを活用した「東京フューチャーアグリシステム(R)(東京型統合環境制御生産システム)」を導入されているそうです。
新たな農業の担い手を発掘する意味でも、とても素敵な取り組みだと思いました!
今後もこちらの事業については注視していきたいと思います。
詳細については「東京都」HPをご確認ください!