今回は賃貸借契約をする際の、初期費用ついてまとめました。
初期費用の意味を知る
契約時の初期費用には、様々なものがあります。それぞれ支払う目的が異なりますので、その意味を十分に理解する必要があります。
また、物件選びに際しては、賃料だけではなく、初期費用も含めて総合的に判断するようにしましょう。
礼金→貸主に支払う
礼金とは、貸主に住まいを貸してもらう謝意を表すものとして支払う費用です。一般的に賃料の1ヶ月分、2ヶ月分の場合が多いですが、礼金を授受しないこともあります。
礼金は、正式に賃貸借契約をする際に支払うもので、退去しても返還されません。
礼金の取り扱いは、地域の取引慣習のほか、周辺の市場動向によっても変わる可能性があります。余談ですが、私の出身地大阪では、あまり礼金の風習はありませんでした。不動産は地域によってもそうした慣例が異なります。
敷金・保証金→貸主に預ける
敷金とは、新規契約の際、賃料や補修費用等の支払いを担保する目的で、貸主が借り主から預かるものです。一般的に住宅では賃料の1ヶ月分、2ヶ月分、店舗では3ヶ月~10か月などという例が 多くなっており、賃料の滞納や、借り主に原因のある損傷や破損などの補修費用がなければ、基本的には退去時に全額返還されます。ただし、地域の取引慣習に よっては、敷金の一部を返還しないことを契約条件としていることもあります。(このような取り扱いは一般的に「敷引(しきびき)」といわれています。)
前家賃→貸主に支払う
一般的に、賃料は翌月分を前払いします(ただし、後払いの場合もあります)。そのため、契約時には、次回の賃料支払日まで日割り計算した賃料を支払うこと が一般的となっており、これを前家賃といいます。ただし、次回賃料支払日までの日数が少ない場合には、その翌月の賃料も合わせて支払うこともありますの で、事前に確認しておく必要があります。
仲介手数料→不動産会社に支払う
住まい探しに当たって、不動産会社に仲介を依頼した場合、貸主との契約時に月額賃料の0.5か月分~1ヶ月分+消費税の範囲内で仲介手数料が必要となります。
損害保険料→保険会社に支払う
入居中に借り主の責任によって起きた火災や水漏れなどの損害を、貸主や損害を与えた他の入居者などに補償するために加入するものです。一般的に、借り主の保険加入が契約条件となっていることが多くなっています。
保険の種類によって、補償される範囲、補償額などの補償内容は異なりますが、契約条件に合う補償内容であれば、どの保険会社の保険に加入するかは、借り主が選択できることが多いようです。
保証料→家賃保証会社に支払う
借り主に連帯保証人がいない場合に、連帯保証の代行を家賃保証会社に依頼する際に支払います。万一、借り主に家賃滞納があった場合は、家賃保証会社が一定の範囲で家賃を立て替えます。民法改正に伴い、連帯保証人ではなく、保証会社加入を必須としている物件も多くなってきたように思います。
その他
上記以外にも移転の場合などは、引っ越し費用などの諸々の費用がかかりますから、余裕をもって見積もっておくようにしましょう。
契約時に支払う初期費用の内容と支払い先は様々です。
前述した初期費用については、一般的な内容となります。
実際に店舗や事務所を借りる場合は、気を付けるべきポイントがたくさんあります。
テナントラボでは、テナント物件をお探しの借主様の予算に応じて、ご相談を承ります。
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