今回は不動産取引における印紙税について、まとめてみました。
どの契約に課税され、どの契約が課税されないのかを知る事で、後々のリスク回避になります。
印紙税について
日常生活の中で、どの書面に印紙税がいくらかかるかを全て把握されている方は少ないのではないでしょうか?
課税文書(課税の対象となる書面)に印紙を貼らなかった場合、過怠税の徴収や、最悪の場合1年以下の懲役又は50万円以下の罰金という罰則規定(印紙税法)があります。
課税文書となる書面とは、「金銭消費貸借契約書」、「不動産の譲渡に関する契約書」、「建築工事の請負に関する契約書」などがあります。
その内、今回は不動産契約に関する印紙税の中でも、間違いやすい箇所に焦点をあてて、書いてみたいと思います。
【不動産における課税文書例】
・売買契約書
・土地賃貸借契約書
・建築請負契約書
・ローン借り入れの金銭消費貸借契約書 など
印紙税のあれこれ
【印紙税の納税義務者は誰か?】
文書の作成者となります。売買契約書の場合、売主・買主の双方負担が一般的ですが、
どちらか一方が負担するという合意は有効となります。
【印紙を貼らなかった場合】
印紙税を納めなければならない文書に印紙を貼らず納税しなかった場合、本来納付すべき印紙税額+その2倍に相当する額の合計(本来の印紙税額の3倍)に相当する税金が過怠税として徴収されます。
ただし、自主的に申し出た場合は、過怠税は10%(本来の印紙税額の1.1倍)に軽減されます。
【印紙を消さなかった場合】
貼り付けた印紙には、必ず消印(上から印鑑等を押すこと)をしないといけません。
もし消印をしなかった場合、印紙の額面相当額が過怠税となります。
【印紙税を多く払いすぎた場合】
間違えて多く印紙税を貼ってしまった場合、超過額は戻ってくるのでしょうか?
この場合、税務署での申告をすれば、超過分が戻ってきます。
【印紙を貼らなかった場合、契約は無効になるのか?】
契約内容自体が無効になる事はありません。
非課税となる文書
課税対象となる文書については記載しましたが、では非課税となる文書にはどの様なものが有るのでしょうか?
【非課税となる文書の一例】
・委任状
・建物賃貸借契約書
・駐車場使用契約書
・質権設定契約書
・抵当権設定契約書
・使用貸借契約書 など
記載したように、賃貸店舗を借りる際の契約書については、原則印紙税はかかりません。
ただし、賃貸店舗物件など、事業用不動産取引についての契約書には注意が必要です。
弊社でもしばしば取り扱うものとしては、建設協力金など割賦償還する契約などは、「金銭消費貸借に関する契約書」に該当します。
印紙税は税務調査でも、注目されやすい調査項目の一つです。
弊社では、通常の建物賃貸借契約だけでなく、地権者様、テナント様のご意向に合わせた契約形態のご提案なども行わせていただきます。
八王子で店舗物件のお困り事は、テナントラボ八王子へ是非お気軽にご相談ください(*^-^*)
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